染み抜きの注意
染み抜きをする際はそれぞれの染みの種類によって処置が異なるものですが、染みが発生した素材にも注意する必要があります。
衣類に使用される素材には、天然繊維と化学繊維の二種類がありますが、天然繊維をさらに二つに分けると動物と植物の繊維があります。
植物から作られた繊維に関しては、しわが付きやすい綿や麻が代表的なものとなっています。
麻は手触りがよくひんやり感が得られるのが特性として良く挙げられています。
しかし、日光や汗に反応しやすいため、摩擦で白っぽくなってしまったり、変色しやすいという難点もあります。
綿の素材は数ある植物繊維の中でも好まれているもので、水に濡れても比較的頑丈ですが、乾かしにくいものだとされています。
アルカリに強いため、洗濯や漂白を実施しやすいのも強みです。
けれど、色合いの淡い素材に漂白入り洗剤を用いると色が落ちてしまう恐れがありますので、注意しましょう。
この他、簡単に色落ちし、洗濯による収縮を招き安いというマイナスな面もあるのです。
この素材を洗濯機で洗う時は、脱水のしすぎや洗いすぎないように用心しましょう。
動物繊維においては、虫がつきやすいですが吸湿性のある羽毛、毛、絹が代表的なものとなっています。
毛や羽毛は優れた保湿性があり、触り心地も良いのが特徴です。
ただし、水分が染み込みやすく縮みが起きやすいのがデメリットです。
アルカリに影響されやすく、洗濯する際には十分に注意して、染み抜きよりも優しく取り扱うことが欠かせません。
絹に関しては、弱みとして指摘できる点が羽毛や毛を酷似していますが、光沢感があり、しなやかな手触りが魅力的です。
普通、洗濯をするときは、手洗いで実施するか、選択ネットに絹の服などを入れて、柔軟剤が含まれた洗剤を用います。
上記のような天然繊維というのは、ダメージを受けやすい素材ですから、染み抜きの方法もよく考えてから行うことが大切です。